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恐怖の社員旅行

カツラ(業界用語でいうところの「製品」)を着用している者にとって、社員旅行のような、長時間の拘束は拷問以外の何ものでもありません。
そんな社員旅行の季節がやってきました。

今回の行き先は伊豆の温泉です。


製品の大敵である水が豊富に待ち構えているではありませんか。
ひたすら憂鬱です。


宿泊地の旅館までは、新幹線とローカル線で向かいました。


3時間かからない行程ですが、静電気で髪がフワフワと浮き上がってきました。
新幹線で頻繁にトイレに立ち、髪を濡らし、静電気防止スプレーをかけます。


旅館に着く前からこれでは、就寝の時はいったいどうなることでしょう。


1部屋に布団を6組敷いて、そこで雑魚寝する予定です。


徹夜マージャン組もいるというが、万が一にも巻き込まれたら、人工毛が寝てしまい、髪型が変になるに違いありません。


旅館に到着後は、温泉に入ります。
この時点で私に選択肢はありません。


当然、同僚たちは洗髪もするでしょう。


さて、どうしたものでしょうか。


自宅でなら、製品をはずして地毛だけを洗うのですが、今回は団体行動であり、そんなことはできません。


製品の上から軽くシャンプーし、洗い流した後は、すぐに風呂を出て髪を乾かすことにしました。
濡れたままの製品を着用していると、髪型が整わず、同僚に疑惑の視線を向けられかねないからです。


宴会も終わって、就寝の時間になりました。


何とか徹夜マージャン組からはずれることができましたが、雑魚寝というのが、また、リスクが高いんです。


ただの雑魚寝ではなく、がさつで、酔っ払った男たちの雑魚寝なんです。
トイレに立つ時に頭を踏まれ、製品がはずれでもしたら・・・。


そんな恐怖にさいなまれながらも、睡魔には勝てません。
私が意識を失うまでに5分とかからりませんでした。


翌朝起きると、製品ははずれていませんでした。
とはいえ、製品を着用したまま眠ったのは久しぶりで、髪型は普段と比べてかなりつぶれていました。


社員旅行が1泊2日でまだよかったかもしれません。
2泊3日だったら、髪型も限界に達し、誰かに気づかれたかもしれません。


ピンで地毛を長時間はさんだままなので、多少頭皮が痛みます。


帰路はバスで東京まで移動することになりました。
静電気による人工毛のパサつきはあいかわらずですが、バスにトイレはないので、トイレ休憩まではじっとしているしかありません。


なんとか東京に着いて、社員旅行は終了しました。
会社の前で解散となりました。


「とにかく、早く製品をはずしたい」「自毛をシャンプーしたい」「できれば、1日ずっとはずしたままにして、頭皮をリラックスさせたい」———。
そんな気持ちでいっぱいでした。


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